猫にまたたびを嗅がせると、ゴロゴロ転がったりうっとりとした表情を見せたりして、まるで酔っ払っているように見えます。「脳や体に害はないのかな?」「中毒性や依存性はあるの?」と心配になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。今回は、猫がまたたびで「酔っ払う」驚きの仕組みと、安全に楽しむための正しい与え方や注意点について詳しく解説します。
うちの子で試してみた
我が家の3歳になる成猫に、初めて粉末タイプのまたたびを爪楊枝の先ほど(約0.1g)与えてみたときのことです。匂いを嗅いだ瞬間に瞳孔が大きく開き、床に頬を強烈に擦り付け始めました。1分ほど猛烈に転がったあと、部屋の端から端へ急にダッシュ!まるで夜に急に走り回る猫の運動会のような大興奮状態になりました。しかし興奮のあまり、なだめようとした私の手にガブリと噛み付いてしまうという失敗談も。効果は10分ほどで自然と冷め、その後はすやすやと眠ってしまいました。
またたびで酔っ払う仕組みと脳への影響
またたびには「マタタビルクトン」や「ネペタラクトール」といった特有の揮発性成分が含まれています。猫がこの匂いを嗅ぐと、鼻の奥にある上皮器官(ヤコブソン器官など)を通じて脳の中枢神経が刺激され、本能的な多幸感や興奮が引き起こされます。
人間がお酒を飲んでアルコールで脳が麻痺する「酔い」とは根本的に異なり、猫にとっては神経伝達物質が刺激されている一時的な状態です。リラックスして喉をゴロゴロ鳴らす猫のように、深い安らぎを感じる子もいます。効果は通常10分〜15分程度で薄れ、鼻の受容体が一旦慣れるため、連続して反応し続けることはありません。
安全にまたたびを活用するための注意点
またたびは適切な量であれば依存性や毒性はありませんが、与えすぎには十分注意しましょう。一度に大量に摂取すると、中枢神経が過剰に刺激されて呼吸困難やパニック症状を引き起こす危険性があります。特に生後6ヶ月未満の幼猫や妊娠中の猫、持病のある高齢猫への使用は避けるのが安全です。
爪とぎへのしつけや、手作りのフェルト製の手作り猫おもちゃの中に微量を忍ばせるなど、週に1〜2回程度のご褒美として取り入れるのがおすすめです。
まとめ:愛猫のペースを守って上手に楽しもう
またたびに対する反応には個体差があり、遺伝的な理由から全く反応しない猫も約3割存在します。反応しないからといって無理に量を増やすのは厳禁です。愛猫の様子や体調を観察しながら、安全な量と適切な頻度を守って楽しくコミュニケーションに役立てていきましょう。
Q. またたびを与える頻度はどれくらいが適切ですか?
毎日与えると鼻が慣れて効果が薄れるだけでなく、体に負担がかかる可能性があります。週に1〜2回程度にとどめ、特別なご褒美として与えるのが理想的です。
Q. またたびに依存性や中毒性はありますか?
またたび自体に麻薬のような強い中毒性や依存性はありません。ただし、過剰投与は呼吸抑制などのリスクがあるため、必ず爪楊枝の先程度の少量から試してください。
※この記事は獣医師の診断に代わるものではありません。体調に不安があるときは、かかりつけ獣医に相談してください。
