深夜、静まり返った部屋で急に「バババッ!」と廊下をダッシュしたり、家具に飛び乗ったりする猫の「夜の運動会」。ぐっすり眠りたい飼い主さんにとっては、なぜこのタイミングで大暴れするのか不思議であり、ちょっと困る悩みですよね。この急な暴走の裏には、猫本来の習性やエネルギーの発散が深く関係しています。
うちの子で試してみた
我が家の3歳の成猫も、以前は毎晩23時を過ぎるとスイッチが入り、リビングから寝室へ猛スピードで往復していました。最初は「何か恐ろしいものでも見えたのか?」と心配になり、暴れる猫を強引に抱き上げようとして引っかかれる失敗も……。そこで、寝る直前の22時頃に15分間しっかり遊ばせるルーティンを作ってみたところ、夜中に走り回る回数が劇的に減り、朝まで静かに寝てくれるようになりました。日中に猫の睡眠時間はどれくらい?の記事で紹介されている通り大半を寝て過ごすため、夜のエネルギー発散がカギとなります。
猫が夜に突然走り回る理由とは?
猫が理由もなく突然走り回る行動は、専門用語で「真空行動」と呼ばれます。目の前に獲物がいないにもかかわらず、本能的な狩りの動作が突然表出する現象です。
猫は本来、明け方や夕暮れ時に活発になる「薄暮性(はくぼせい)」の動物であり、夜の暗闇でも動ける優れた感覚を持っています。例えば、猫の目は暗闇でなぜ光るの?反射の仕組みとタペタム層の秘密でも解説されている通り、わずかな光をとらえて活動するハンターとしての身体の仕組みが備わっています。日中に十分な運動をしていないと、体内に溜まった「狩りのエネルギー」が夜間に一気に爆発してしまうのです。
夜の大暴れ(真空行動)を落ち着かせる対策
夜の運動会を減らすために最も効果的なのは、「就寝前のエネルギー発散」と「生活リズムの調整」です。
1つ目は、寝る前の10〜15分間に全力で遊んであげることです。猫じゃらしなどを使って、捕獲成功の達成感を味わわせると満足して眠りにつきやすくなります。例えば、身近な素材で自作した猫じゃらしを100均材料で手作りして日替わりで変化をつけると、飽きずに夢中で遊んでくれます。
2つ目は、遊んだ後に少量のフードやおやつを与えることです。「狩りをして、獲物を食べて、寝る」という猫の自然な行動サイクルを再現することで、心が満たされて気持ちよく就寝モードに入ってくれます。満足すると愛らしい猫がゴロゴロ鳴らす姿も見られ、そのままぐっすり眠ってくれるでしょう。
Q. 夜中に走り回っている時は声をかけたり叱ったりしてもいい?
A. 叱ったり大声を出したりするのは逆効果です。かまってもらえたと勘違いして行動がエスカレートしたり、恐怖を感じたりします。怪我の危険がない限りは、静かに見守るかスルーするのがベストです。
※この記事は獣医師の診断に代わるものではありません。体調に不安があるときは、かかりつけ獣医に相談してください。
